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自分の血糖値を調べる方法

はじめに

 

10月8日はなんの日がご存知でしょうか.糖を測る日です.この日にあわせて「血糖とはなにか」「血糖が高いまたは低いとなぜよくないのか」といった社会的な啓発活動が例年行われています.血液中の糖分を血糖と呼びその血糖の濃さが血糖値です.血液1dlのなかに含まれる糖分の量(mg) を血糖値が示しています.血糖値が極端に高い場合や極端に低い場合を除いてからだに症状は現われませんので自覚症状がなくても血糖値を調べなくてはいけません.血糖値を調べる意味と方法についてお話したいと思います.

 

食後高血糖と無自覚低血糖

 

糖質を多く含む食べ物や甘い飲み物を摂取した際,血糖値が急峻に上昇します.この現象を血糖スパイクといいます.正常なかたの血糖値は食後でも140mg/dl以下ですが血糖スパイクの状態では200mg/dl以上になる場合もあります.食後2時間血糖値が高いと血管に障害がおこりやすく,心筋梗塞,脳卒中のリスクが上昇することが明らかとなっています.また血糖の低下が軽いときに出現する自律神経の反応による症状がでないことを無自覚低血糖といいます.低血糖の頻度が多いことによって自律神経の作動閾値が上昇すること(より重症の低血糖にならないとアドレナリンが出なくなってしまう)が原因といわれています.低血糖を減らしていけば無自覚低血糖からは脱することができるといわれています.食後2時間や寝る前,起床時に血糖値を測ることが大切です.

 

自己血糖測定(SMBG)

 

指先に穿刺器具を刺して1滴の血液を出してセンサーに血液をつけます.約5秒で結果がでます.血糖測定にはいくつか注意することがあります.穿刺しても血液が出ない場合には無理に絞り出してはいけません.無理に血液を絞り出すと細胞の液(間質液)が血液に混ざって正しい値が得られないことがあります.指の付け根から穿刺部位に向かってゆっくりと指をもむようにします.測定部分に消毒液や汗などがついていると正しい測定結果が得られません.消毒液などは十分に乾かしてから測定しましょう.

 

自己血糖測定の結果の活かし方

 

血糖自己測定をしたらノートなどに値を記録します.結果を活用するためには数値を記入するたけでなく,数値とともに測定したタイミング,食事や運動のタイミングや内容,薬の使用,症状の有無なども記載するとよいでしょう.食後高血糖を考える場合には食事の内容や運動の有無について振り返る必要があります.低めの血糖や低血糖があった場合には前後の食事や運動,体調についても記載しておくと低血糖予防の対策を立てるのに役立ちます.

 

まとめ

 

自己血糖測定は健康保険適応から30年が経過した長く広く用いられている自分で血糖値を調べる方法です.長い歴史のなかで機器の測定制度は高くなり,測定時間は短くなって穿刺の痛みは低減して利便性の向上性が図られています.食後高血糖を調べたり低血糖を知るためには適切なタイミングで血糖測定を行う必要があります.測定結果を振り返って食事や運動について考えることがより良好な血糖コントロールにつながるものと思われます.次回は「血糖トレンドとはなんですか?」と題してお話したいと思います.

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